いつもありがとうございます。
志摩パール川﨑です。
今日は、真珠ではなく真珠を採りだしたあとの貝のお話をします。
こちらはご存知の方も多いと思いますが、志摩市神明にある「真珠貝供養塔」です。
毎年10月、こちらであこや貝の供養祭が行われると、昨年ウェブサイトやカタログの撮影に志摩を訪れた時、取引先の方わざわざ案内して下さいました。
曇りの一日でしたが、ここはなんとも言えない空気感と空の色で、撮影で同行してくれた彼女と目を見合わせたことを覚えています。
真珠は、生きた貝の実=身に核という異物を挿入し、細胞を巻かせ真珠に仕上げます。
母貝に身ごもって育んでもらう、その工程は貝にとってはまさに命をかけたもので、我々は命を頂戴しているわけです。
きれいな真珠、巻きツヤ照りが素晴らしい、唯一無二の宝石・・・
まさにその通りですが、それだけではあまりにも…
しかし、皆さんに知っていただきたいのは、真珠を採取したあとのあこや貝も、しっかり再利用されているということ。
それは、私なんかよりもっともっと真珠に深い愛情を注ぎ、触れてきた方々が、長年にわたり研究と試行錯誤を重ね、実現してくださっています。
●貝殻はボタンや工芸品、河川の水質改善の材料に利用
●貝肉はもみ殻とあわせて肥料にしたり、魚のえさに。貝柱はみそ漬けでお土産にしたり、食用で販売
と、しっかり活かされているのです。
貝殻は近年貝が減っていることと需要が増えたため、あまり余らないくらいだとか。
貝柱は酢味噌やてんぷらでいただくと、も~最高に美味!ですが、なかなか手に入らないのがこれまた。
有機質のパールがもつやさしさ、繊細さ、凛とした強さはそこに命があるから、
そして、パールに携わる人々には、その命への深い愛情と深い敬意がある。
売り手にもその気持ちを知ってもらいたい、伝えてほしいからこそ、この場所へ連れて行って下さったのだと改めて感じています。
これからももっともっと、真珠を愛でていきたい、もっともっと知っていきたい
そう感じました。
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